Nature ハイライト

材料科学:トポロジーを変えるポリマーネットワークのファスナー

Nature 592, 7854

今回J Aizenbergたちは、再構成可能な構造材料の新しい設計概念を報告している。彼らは、トポロジーを再構成できる、ポリマーでできた二次元セル状構造を提示している。規則的なネットワーク構造を液体にさらした後にこの液体を蒸発させると、この構造は、液体によって柔らかくなった格子の縁同士が「ファスナーを閉じる」ように接合して、新たなトポロジーになる。この過程は、異なる液体にさらして毛管作用を調節することによって元に戻すことができ、時間的な制御が可能になる。著者たちは、この方法で、6本のスポークからなる三角形アレイから3本のスポークからなる六角形格子へ切り替えられること、また、ノード周りの角度を変化させることによって、例えば、共に4ノードのアレイである円から正方形へ切り替えられることを実証した。さらに、こうした動的トポロジーを、例えば、機械的特性、化学的特性、音響特性の制御といった実用に利用できる可能性があることも示している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度