Nature ハイライト

構造生物学:ピック病で見られるタウ繊維の構造

Nature 561, 7721

S ScheresとM Goedertたちは最近、アルツハイマー病患者から得られたタウ繊維のクライオ(極低温)電子顕微鏡構造を報告した。今回、彼らは前頭側頭型認知症が特徴の神経変性疾患であるピック病の患者から得られたタウ繊維の構造を決定したことを報告している。この繊維は、アルツハイマー病で見られるタウ繊維とは異なる折りたたみ方をされていることが明らかになり、集合したタウに配座異性体が存在することが確認された。これは、さまざまな疾患に罹患したヒト脳に、異なる折りたたみ方をされたタウが存在し得る仕組みを示している。

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