Nature ハイライト

惑星科学:ガスによって新たな自転状態に入る彗星

Nature 553, 7687

彗星の脱ガスによって、核の自転速度を変えるトルクが生じ、自転が加速されたり減速されたりする可能性がある。今回D Bodewitsたちは、最近地球へ接近した41P/タットル・ジャコビニ・クレサーク彗星の観測について報告している。この彗星は、2017年4月1日に、地球から0.142天文単位(地球と太陽との間の距離の0.142倍)まで接近した。2017年3~5月に、核の自転周期は20時間から46時間以上まで増加しており、これは、自転が減速したことを示している。著者たちは、彗星表面からのガス噴出が自転の向きとたまたま一致して異常に大きなトルクが生じたと結論付け、この彗星が自転不安定点に近づいている可能性があると主張している。

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