Nature ハイライト

天文学:銀河系中心にある多くのブラックホール

Nature 556, 7699

あらゆる大銀河の中心近傍にある超大質量ブラックホールは、惑星質量ブラックホールの集団に取り囲まれていることがシミュレーションから予測されている。しかし、そうしたブラックホールは、天の川銀河(銀河系)の中心ではこれまで見つかっていない。ブラックホールを含む低質量のX線連星系は、単一ブラックホールの代理指標である。今回C Haileyたちは、銀河系の中心1パーセクの領域にそうした連星系を12個発見したことを報告している。彼らは、こうした観測結果から推定して、銀河系の中心1パーセクの領域に存在するそうした連成系の総数は百個単位であり、孤立したブラックホールの数ははるかに多いと結論付けている。しかし、今回の研究では、近接する伴星からの降着を通してミリ秒パルサーとなった回転する中性子星からなる集団(その数はX線連星系よりも少ない)の寄与は排除できてはいない。

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